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補語とは何か(その2)

約二ヵ月前に「補語とは何か(その1)」という記事を書いた。複数の文法書を眺めながらまとめてみたのだが、自分では全然納得できず、その2ではどこが納得できないかを書くつもりだった。

が、なかなか書く時間が取れず、その間に自分のまとめや、いろいろな例文などを繰り返し読んでいるうちに、なんとなくわかってきた気がした。

どんな参考書でも補語という言葉は出てくるが、補語とはなにかの定義がない。文の構成要素は主語・動詞・補語・目的語・修飾語です、とか、補語になり得るのは名詞・代名詞・形容詞です、とか、補語の説明はいろいろあるのだが、新しい用語を持ち出す時にはまずその語の定義を述べるべきではないか。それがないままなし崩し的に使われていることにイライラしていたのだと思う。

8月7日の記事で「文の意味を完全にするために補う語を補語という」と書いたのは、どこから引っ張ってきたのか忘れたが、この説明は不十分で、「文の意味を完全にするために補う語のうち、主語(または目的語)の性質や状態について補足するものを補語という」とした方がいいんじゃないかな、と思い、注にそう書いておいた。この自分の説明に自分で納得してしまったのだ。

ところで本日、かねて注文していた「ロングマン アレクサンダー英文法」という所が届いた。真っ先に調べたのは補語だ。この書では、「文法用語の意味を明確に知る必要がある」として、目的語や補語の定義が述べられているのは類書と明らかに違う点で、この本は信用できると思った。目的語の定義は(ここでは引用しないが)感心した。そして保護については次のように述べられている。

補語とは、be動詞、またはseemのように、be動詞と類似の働きをする動詞のあとにくるものである。……補語は主語についての情報を補うことで、文の意味を完結させる働きがある。

後半はいいと思うが、前半は驚いた。補語を定義して、だからbe動詞のあとにくるのは補語ですね、と考えるのではなく、be動詞のあとにくるのが補語だと定義してしまうのである。ちょっとこのやり方は疑問だが、だとすると、補語かどうかの判別法で「動詞をbe動詞に置き換えて意味が通じたら補語である」というのは、まさに定義そのものだということになる。

ロングマン アレクサンダー英文法

ロングマン アレクサンダー英文法