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ラジオ英会話2022/名著への招待(13)

名著への招待 第13回(4月号)

あしながおじさん」後編。一年単位で利用する人が多いであろうNHKのテキストに、3月号から4月号に前後編を載せるとは暴挙である。それとも、「英会話」は継続して聞く人が少なくないし、特に昨年度は大西先生の初年度だったらしいから、4月も続けてね、と敢えて3月号に前編を置いたか。

あしながおじさん」自体は好きな話ではないが、本作が書簡文体であり、一人称文学の可能性を広げた作品、という説明は興味を引いた。

ジョディが二伸で「おじさま」に絡むという指摘も興味深かった。当時の手紙は当然手書きであろうが、後年、ワープロ打ちが一般的になると、さっと読み返して、おかしいところは直せば済むので、書き上げたあとで全体を読み返し、気になったことを二伸に書く、という書簡文化自体が消えてしまっただろう。

さらに現在の携帯端末でのメール・ラインなどが一般的になると、そもそも長文が書けないから、書いたそばから送信し、気づいたことはもう一度送る、ということになるのかな。そういう小説は最近多い。まさに「世につれ」であるなあ。