恐れず侮らず

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入門ビジネス英語(2014)/受験英語はかく語りき(第16、17回)

誰も知らない「受動態」(前編)(2014年7月号)

  • 例題:正解

誰も知らない「受動態」(後編)(2014年8月号)

  • 例題1:正解
  • 例題2:正解

能動態と受動態は機械的に書き換えられるものではなく、受動態でしか表現できないことがある、というまとめ。

受動態を使う理由

  1. 主語を言いたくない
    • 主語が明らか
    • 主語を隠して責任逃れ
    • 主語が不明
  2. 主語と目的語の位置を変えたい
    • 主語を出し惜しみして強調したい
    • 目的語を前に出したい

確かに中学生の時、授業では能動態と受動態の書き換えを盛んにさせられ、同じ意味で二つの表現方法がある……と思い込まされかけたけど、「続基礎英語」(安田一郎先生じゃった)では、主語を言う必要がないか、わからない時に受動態を使う、だからby~がつかないことの方が多い、という説明があったと記憶している。また、「英文法解説」(金子書房)でも、今回関先生が書いていることと同じことが、もっと詳しく書かれている。業界でも著名で定評ある参考書に記載があるなら、「誰も知らない」はいくらなんでも誇大広告に過ぎるのではないか。*1

それはともかく、上記の1は理解していたけど、逆に、敢えてby以下をつけるのはどういう場合か? という点は気にしていなかった。ここで例文として出て来ている下記のふたつは、非常に興味深い。

  • Simple telescope were first invented by the Dutch, and later they were developed by the Italian.

強調のため、と説明されているが、強調というより語調を整えるためだと思う。文法的には能動態でも問題ないが、それでは文章としてのリズムも面白みもない。なるほど、こういう時に受動態を使うわけか。

  • The lecture will be followed by questions and discussion as usual.

講演の後で質疑応答が行われるので、その順序で述べた方が自然。そういう視点もあったか!



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*1:関先生は Tom broke the window./The window was broken by Tom. という例文を出しているが、「英文法解説」には Tom broke that window./That window was broken by Tom. という例文がある。関先生はこの原稿を書くに当たって「英文法解説」を参照されたのではないかという気がする。