恐れず侮らず

英語の勉強を始めましょう

来年度のコースは「5分間トレーニング」

今年度はNHKの語学講座をとにかく一年間聴取しようと「入門ビジネス英語」に取り組んだ。

英語で最低限の仕事ができるようになりたい、というのが目的であるため、このコースを選んだのだが、語学以外にスキットのシチュエーション自体が、長く外資系企業に勤めていた自分にとってはとても親近感のあるものだった。テキストの中身を読んでみると、ビジネス英語の入門というより、「英語によるビジネス入門」といっても差し支えないほど。たとえば今月のテーマである「業績評価」だが、ここで紹介されているものとほぼ同じようなperformance Reviewを、実際毎年書かされたのだ。

他にも、会議は発言してナンボ(ただ聞いているだけではダメ)、報告は数字を簡潔に(何をしたかを長々と言うな、うるさい)、などと登場人物が注意される場面があるが、これはまさに自分がそう繰り返し言われてきたことだ(僕の場合は日本語で言われたのだけど)。

それに、毎回のスキットの中から重要単語・熟語が4〜5語ピックアップされるが、これらは下記に大別される。

  1. ビジネス用語として日本語の中に入ってきているもの(他の業界は知らないが、少なくとも僕らの世界では、純国産企業の他社の人と話をしていても会話の中にまじってくるもの)。【例】agenda, strategy, concept, ...
  2. 外資系特有の方言と思われるが、社内文書や会話の中では普通に使われ、耳なじんでいるもの。【例】revenue, fyscal year, target, top line, bottom line, approve, invoice, itinerary, highlight, deliver, ....
  3. それ以外

ざっと1が1割くらいで2が半分くらいの印象。だから全体の6割前後は既に馴染みのある語ということになる。これはやりやすかったし、逆に、勉強しようとしている教材が目的に適っていることを確信させることにもなった。そういう意味ではいいコースであるといえる。

ただし、上記のメリットを除くと、全体としては自分の能力に比べてかなりレベルが高く、ついていくのは大変である。だいたい、

  • I won't beat around the bush.(単刀直入に言うけど)
  • I'm the go-to guy.(俺に任せてくれよ)
  • I'm all ears.(とても興味がありますね)

とかのような気取った言い方を、nativeは本当に普通に使っているのか? 外国人の語学学習者が身につけなければいけない表現なのか? 会話のスピードも相当に速い。NHKではレベルの目安を発表しているが、かなり低めに見積もられているのではないか。たとえば「入門ビジネス英語」は中学3年〜高校というが、ビジネスの内容を別にしても、高校生がついてこれるレベルではないと思うのだが(ついでにいえば、先の「英語力測定」で自分の能力がレベル4〜5と出たのも、かなり甘い判定だ)。

かなりレベルが高いと思われることに果敢にチャレンジしてこそ実力がぐっとつく、という考え方もあるが、モチベーションの維持が難しい。昨春、かつてないほど学習意欲が湧いてこういうことになり、今のところ継続はしているが、もう少し楽に、達成感のあるものを続けたいと思うわけである。*1

「ラジオ英会話」も「リトル・チャロ」も、内容に興味が持てない。基礎英語も今ひとつピンとこない。「英語ものしり倶楽部」はストリーミングをやっていない。というわけで、来年度は「英語5分間トレーニング」を始めてみようかと思っている。土日も含めて毎日あるのは厳しいが、一日分が5分間だから、基礎トレーニングのつもりで取り組んでみようかな。

過去記事

*1:思えば、15〜6年くらい前にも一度学習意欲が湧いたことがあった。この時は「ビジネス英語」を聞いたのだが、毎日時間を決めてラジオの放送を聞き、残業などで家に帰れない時は携帯ラジオを持参して会議室にもぐり込んで聞き、週末の総集編も聞き……ということを、一ヵ月近く続けたのだが、あまりにも難しくてやめてしまったのだった。「ビジネス英語」が「実践」と「入門」のふたつに分かれたのは昨年かららしいので、今回は実にいいタイミングだったといえる(おまけに他の番組に先駆けてストリーミングをやってくれた)。当時の「ビジネス英語」は現在の「実践ビジネス英語」と同等と思うが、このレベルはまだ歯が立たない。