第三章〔3〕
穴埋め問題。6問中4問正解。
文章中にやたらに空欄があり、そこに抜けている文章を補わせる問題は、ある種のパズルみたいなもので、英語それ自体より難しい。単なる語学力を問うものではないからこそ、解く価値があるわけだけど、少々現実離れしている気がしなくもない。
今回も、このような文章の順だと、どうも流れが悪く、意味もとりにくいが、他に適切な選択肢もないし……と自分でも思っていたところ、案の定間違えたわけだが、正解を当て嵌めてみるとぴったり嵌まるのでびっくり。なるほど確かにこれが正解である。
自分が正解にたどりつけなった言い訳なのかも知れないが、しかし……そもそも元の英文には少々疑問がある。
たとえば(2)に入る「But all of us need to have our sleep.」だが、その前が「子供はたくさんの睡眠が必要である。大人は少しでいい」なので、別に反対のことを述べているわけではない。自分ならここはbutではなくanywayか何かを使うところだ。「Butのあとに真理あり」というsayingに従えば、確かにここは筆者の主張になっているからおかしくはないが、ミスリードを誘っているだけのようにもみえる。
また、途中の段で夢の話が出てくるが、これはこの小文の中で全く余談ともいうべき内容である。論理構成が命のはずのこうした文章で、かつ、このような短い文章の中に、主旨から外れる内容を述べるのは、文章の流れと正確な理解を妨げるだけだ。もし自分が元の文章の校正を担当していたら、「夢の話は削除した方が、すっきりしていい文章になると思うよ」とアドバイスするだろう。
要は、この文章はあまり名文とはいえないと思うのだ。現実には名文でない文章も読まなければいけないのだが、そのような判断ができるのも、始めから終りまで抜けなく読み進めてこそ。今回のような、接続詞の使い方が適切でない、要旨に関係のない段落がある、といった文章を適文補充問題の題材にされると、解く方はつらい。
第三章〔4〕
穴埋め総合問題。8問中5問正解。
put...intoはわからなかったが、あとはまあケアレスミスといえばケアレスミス。それより、そもそもの文章の意味が途中から正確にとれなくなっていったことの方が問題。なんとなく言いたいことはわかるのだが、だから穴埋め問題はそれなりに回答できるが、もし全文訳せと言われたらかなり減点されていたことは間違いない。
知らない単語や連語もあるが、一文が長くなると構文が見えにくく、文意が取れなくなってくる。(難関私立向けとはいえ、高校入試問題でこれだからな……)
- put〜into
- put one's thoughts into words = 考えを言葉に表わす
- Will you put this sentence into Japanese? = この文を日本語に訳してくれませんか
- help oneself to = 〜を自由に取って食べる
- Help yourself to more potato chips. = もっとポテトチップをお取りください
- hold〜back = 〜を引きとめる、押さえる
- She held herself back even when she was in fact hungry. = 実際に空腹の時でさえ彼女は我慢した
- either〜or
- Can you speak either English or French? = 英語かフランス語かどちらか一方を話すことができますか
- rather = かなり