NHK「中高生の基礎英語 in English(2022)」ストリーミング。
Theme 13-2(2回目)
Lucaが「走れメロス」をSheenaに紹介するんだけど。
A boy named Melos overcomes many struggles to save his friend from a cruel king. In the end, the king is moved by how much the two friends believe in each other.
要約としては確かにその通りではあるが、これを聞いても面白そうとは思えない。「走れメロス」の面白さは、なんといっても文体にある。いきなり「メロスは激怒した」と始まる。「必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した」と言われて何が何やらわからないが、決意したのねと引きずり込まれる。「邪悪に対しては、人一倍に敏感であった」と畳みかけられる。
この部分がしばらく前にtwitterで大喜利になっていたことがあったが、読者をいきなりぐいと引っ張っていく力強さと疾走感が、この作品の魅力のほとんどすべてだと思う。違う話にしても、この文体に乗っ取って書かれていると、引き込まれる(だから大喜利が成り立つ)。ストーリー自体は、有体に言って、クサい。