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「世界一わかりやすい中学英語の授業」

  • 関正生「世界一わかりやすい中学英語の授業」(KADOKAWA

関正生先生の本は「世界一わかりやすい英文法授業」「世界一わかりやすい英語の勉強法」「世界一わかりやすい英作文の授業」を持っているが、これらは一応高校生(大学受験生)を対象にしたもの(もちろん大学生やビジネスマンが読んでもいいのだろうが……)。中学英語の参考書を書いていたとは知らなかった。

読んでみると、これは中学英語の範囲なのかも知れないが、中学生を対象にしたものではない。高校生や大学生や会社員や……で、英語が苦手で中学生の範囲からやり直そう、と思った人のための書である。つまり、自分のような人間向けということだ。

一応高校や大学を出ているけれど、英語が苦手だから、基礎からやり直そう、と考えた時に選べる本は、実は案外少ない。これは自分がここ10年くらいずっと感じていたことだ。

中学の範囲からやり直すのはいいことだが、だからといって中学生向けに書かれた本を読んで、This is a pen. This is a desk. とやるのは空しいものだ。これから英語を始めて学ぶ人に対してと、一度は通り過ぎたが身についていないから再度勉強し直したいという人に対しては、説明の仕方も変わってくるだろう。しかし中学生向けの参考書や問題集は星の数ほどあるが、大人向けの書はほとんどない。本書はその隙間を埋める本ということになる。

ちなみに、いくらなんでも中学英語ぐらいならバッチリよ、とそれなりに自信のある人も、本書を読んでみることをお薦めする。ここに書かれていることをすべて「このくらい知っているよ」と言えるのは、今でも日々真面目に英語の(英文法の)勉強をしている人だけだと思う。中学英語ぐらいの「ぐらい」の中に、いろいろと落とし穴があるのだ。
(「鞄に二冊」とダブルポスト)


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