恐れず侮らず

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  • The Three Talismans: Part One
  • The Three Talismans: Part One (2nd times)

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  • The Three Talismans: Part One
  • The Three Talismans: Part Two

Note

昔のことだから、舗装された道があるわけではなく、街灯もなく、日が落ちたら何も見えない真の闇に包まれてしまうのだろう。そんな中を手探りで歩いて崖から落ちでもしたら命に関わるので、山で日が暮れたら適当なところで野宿をし、夜明けまで動かずにいるしかない。とはいえ、野宿よりは民家に泊まる方がはるかにいいわけで、民家の灯りが見えたら地獄に仏とばかりに宿を所望するのは当然であろう。そういう旅人を狙って山姥が家を構えているのだから、飛んで火に入る夏の虫もいいところである。

和尚さんは、そういう事態に備えてお札を渡しておくのも結構だが、山は暮れるのが早い、日が暮れたら山姥が出なくても危険が増大する、だから早朝に向かい、お昼を過ぎたら必ず作業を中止して下山せよと、その点をきつく言いつけておくべきだった。

山姥というのは山における危機の象徴で、日が暮れて山の中をうろうろしていたら命に関わるぞという寓意が込められているということなのだろうか。