恐れず侮らず

英語の勉強を始めましょう

重要なのは内容(英語長文問題精講)

第七章 英文和訳・英作文問題〔3〕

満点。3問すべて英文和訳で、採点方法次第では多少の減点部分もあるかも知れないが、意味はそれなりにちゃんと理解できていたからよしとする。

月の起源についてだが、地球ができて間もない頃、火星くらいの大きさの物体が地球に衝突し、その衝撃で飛び散った破片が集まってできたのが月だ、というのが今日の支配的な説なんだそうである。この説だといくつかのことが合理的に説明できるとし、3つの例を挙げている。

  1. 月が乾燥しているのは、衝突の際に高熱が発生し、すべての水が干上がったから
  2. 地球は中心に多量の鉄があるが、月には鉄がほとんどない。それは地球の表面の成分から月ができたため
  3. 月と地球の年齢はほぼ同じ。地球は45億年、月は44億年。

この説明はわからないなあ。1についていえば、熱で水や氷が気化して水蒸気になったとしても、水分子自体が消滅するわけではない。冷えてまた氷に戻ってもよさそうである。月は重力が弱く水蒸気を引き留めておけなかったため宇宙に雲散霧消した……とかいうならわかるけど、これでは説明になっていない。

3はもっとわからない。月の年齢を、月が月として誕生してから、と考えるなら、衝突が地球ができて10億年後にあったなら月の年齢は35億年、20億年後にあれば25億年、というだけではないか? 月を構成する成分自体の年齢というなら、逆に1億年の「時差」があるのはおかしいのではないか。

英語の試験や教材として取り上げられる英文は、英文の質(難易度など)と、あとは「なんかカッコいいこと言っていそう」程度で選ばれていて、内容の質に関しては吟味されていないのでは、と言いたくなるものが時々混じっていることがある。特に自然科学分野はそうである。

社会に出ると、おかしな文章も読まなければいけない、といえばその通りだけど、教材としては、「なるほど」とか「面白い」とか素直に感じられるものであってほしい。

第七章 英文和訳・英作文問題〔4〕

10点満点中9点。

「ホテルまでどのくらい?」の英訳を "How far to the hotel?" としてしまったが、テストだから、"is it" が抜けたらやっぱり駄目だろうねえ。これで1点減点。普通の会話なら全く問題ないと思うけど……。

"I am a stranger here." を "This place is ( ) to me." に書き換える問題で、正解はunfamiliarまたはnew。なんで? strangeではいけないの? 辞書を引いてみると、strangeには「見知らぬ、不案内な」といいう意味がちゃんとあって、"a place strange to me" という例文も挙げられているため、strangeも正解と判断する。